粘震システム・耐震性

「粘震」プラス「eパネル」とは

「粘震」プラス「eパネル」で、家全体が制震ダンパー

高層ビルや公共施設の耐震化にも用いられる粘弾性体を使用。 ダンパーのように別に設置せず、木造軸組の構造材と一体化しているので家全体が制震ダンパーのような働きをします。

多量の粘弾性体で揺れを吸収

粘弾性体は、地震の揺れなどによる変形エネルギーを熱エネルギーに変えて建物の揺れを抑制するので、量が多いほどその効果は高まります。

NIED|防災科学技術研究所 実物大・振動台実験

実験で繰返しの地震への強さを実証

阪神・淡路大震災クラスの大きな揺れと、その余震を想定して実物大実験を、防災科学技術研究所にて行いました。

実物大の建物を使った、大規模な実験。

計測点を決めて、その揺れ幅を計測します。

同じ間取りで耐震等級3相当の建物も準備し、同様の実験を行いました。

建物の変形量(揺れ幅)と軽減率

実験1回目、5回目、10回目の、建物の変形量を比較したグラフです。
耐震等級3の住宅は、建物の変形量(揺れ幅)が実験回数を重ねるごとに増大し、「ゆれ疲れによる耐震性能の低下」が起きています。
それに対して粘震住宅の変形量は微増と、制震性能が維持され「繰返しの地震に強い」という事が実証されました。

建物の変形量と、時間経過の関係

実験1回目の建物の変形量(揺れ幅)を、時間経過の関係とともに表した図です。

この図から、粘震住宅の次ような特徴が判ります。

・変形量(揺れ幅)が小さい

・揺れが収まるのが早い

粘震住宅は、地震の影響をより小さく、より短時間にできる、という事が実証されました。

損傷具合の比較

それぞれの建物の、実験後の損傷具合です。

「耐震等級3・実験5回目」の方は、内装のみの損傷で、構造体には特に変化がないように見えますが、「耐震等級3・実験10回目」には、内装・構造体ともに大きな損傷が発生しています。

被災の回数が増すごとに、急激に建物の耐震強度が弱まる事がお解りいただけると思います。

耐震等級3の建物 実験5回目

内装のみの損傷で、構造体には特に変化がないように見えます。

耐震等級3の建物 実験10回目

内装・構造体ともに、大きく損壊しています。

粘震住宅 実験10回目

窓の四隅に多少の損傷が見られるものの、構造体への損傷は見られません。

地震にまつわる色々

地震にまつわるモノ・コトについてまとめてみました。

いつ、どこで起こってもおかしくない大地震

災害の中でも、いつ、どこで、どれくらいの規模で起きるかの予測が難しいのが地震です。

平成28年だけでも、震度5弱を超える被害地震の発生地域が、九州から北海道までの日本全土にわたっています。

気象庁 日本付近で発生した主な被害地震(平成8年以降)より(クリックで引用元へ)

平成28年熊本地震では、6日間で震度5弱以上の地震が20回発生

平成28年の熊本地震では、4月14日から19日までの6日間で、震度5弱以上の地震が20回も発生しました。内訳は次の通りです。

  • 震度5弱 9回
  • 震度5強 4回
  • 震度6弱 3回
  • 震度6強 2回
  • 震度7  2回


気象庁 震度データベース検索より(クリックで引用元へ)

繰返しの地震と、ゆれ疲れによる被害拡大

平成28年熊本地震では、一度目の地震の揺れでは倒壊を免れた建物が、その後の地震で倒壊し、人命をも奪うような大きな被害となった事例が相次ぎました。

この事から、繰返しの地震の影響で建物が「ゆれ疲れ(耐震性能の低下)」を起こす事が注目されています。

最初の地震には耐えたように見えても、実は、構造に大きな損傷を受けていて耐震性能が低下・・・。

その後、繰返しの揺れに耐えきれず倒半壊してしまう・・・。

国が定める耐震基準 ①建築基準法

こちらは、国土交通省の「建築基準法の耐震基準の概要」の説明図です。専門用語が多くて解りにくいのですが、まとめると次のような内容になります。

  • 数十年に数度」の中規模地震(震度5強程度)では、建物にほどんど損傷がない事を想定。
  • 数百年に一度」の大規模地震(震度6強~7程度)では、建物の即時倒壊まで至らないが、相応の損傷が発生する事を想定。

国土交通省 住宅・建築物の耐震化について より(クリックで引用元へ)

国が定める耐震基準 ②住宅性能表示制度

「住宅性能表示制度」とは、住宅品質に対する共通の判断基準(モノサシ)を定め、その品質を比較できるようにしたものです。

耐震性能については「構造の安定」として定められています。

建築基準法で想定している耐震強度を「耐震等級1」とし、等級が上がるほど耐震性が高くなります。

国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律(クリックでサイトへ)

国の基準は最低限。過信は禁物!!

国の基準をまとめると、こんなことが見えてきます。

  • 大規模地震は数百年に一度、中規模地震は数十年に一度の想定。 → 短期間に大規模、中規模の地震が繰り返される想定ではない。
  • 大規模地震の場合、建物に相応の被害が発生する事は想定内
  • 基準があるのは「耐震」に対してのみ。